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日別アーカイブ: 2025年6月23日

協立電設のよもやま話~雑学講座14~

皆さんこんにちは!

株式会社協立電設、更新担当の中西です。

 

~一人前までの道のりに~

ということで、ここでは、外線工事職人がどのような過程を経て「信頼される技術者」へと成長するのか、その道のりを丁寧に追っていきます。

 

それは、電力を各家庭や施設に届けるために欠かせない、命綱のようなインフラの仕事です。しかし、見上げる高所での作業、安全と正確さを要求される環境の中で、一人前になるまでには長い学びと積み重ねが必要です。


1. 入職・見習い期(〜1年)

● 主な仕事内容

  • 工具・材料の準備や後片付け

  • 安全帯の装着、交通誘導の補助

  • 先輩の補助作業(地上での支援が主)

● 学ぶこと

  • 基本的な安全規則(感電防止、昇降安全)

  • 高所作業の心得

  • 作業の流れを「見て覚える」段階

● 心構え

この時期は「とにかく見て学ぶ」「正確に復唱する」ことが重要。まだ登れない電柱も、現場での小さな仕事が大きな信頼に変わっていきます。


2. 技術習得期(2〜3年)

● 仕事内容

  • 引き込み線の設置補助

  • 配線の仮接続、地中線との連携確認

  • 高所作業車を使用しての実作業

● 必須資格

  • 高所作業車運転技能講習

  • 第二種電気工事士

  • 感電防止・墜落防止に関する特別教育

● 習得する技術

  • ケーブル処理(切断・剥離・接続)

  • 電圧・電流計測、安全確認の手順

  • 無線連絡によるチーム内連携

この時期に、“道具の一体化”と“危険予測力”が培われます。身体で覚える感覚が増えてきますが、失敗が許されない場面も増えるため、プレッシャーとの向き合い方も重要です。


3. 中堅〜一人前(4〜6年)

● 役割の変化

  • 作業責任者として現場の進行を管理

  • 新人の指導・育成

  • 協力会社・電力会社との工程調整

● 取得推奨資格

  • 第一種電気工事士

  • 施工管理技士(電気通信工事)

  • 職長・安全衛生責任者教育

● “一人前”の条件とは?

  • 安全・品質・効率の三立てを実現できる

  • 緊急対応(停電復旧・断線処理)にも冷静に対処できる

  • 周囲との円滑なコミュニケーション力を持つ

一人前になるということは、「任される存在になる」こと。これは、技術だけでなく、人間性と責任感を兼ね備えるということでもあります。


電気の外線工事は、決して派手な仕事ではありません。ですが、その一本の線が街を灯し、暮らしを守る仕事です。

一人前になるまでには多くの経験と努力が必要ですが、その分「社会を支えている」という誇りとやりがいに満ちています。

あなたも、電線の先にある人々の笑顔を想像しながら、未来に繋がる技術を手に入れてみませんか?

 

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